コレステロール値が高い時の治療では、いきなり薬による治療を行うことはめったにない。
薬を飲む前に、生活習慣を変えることから始まる。
しばらく様子をみて、コレステロール値が下がる気配がなかったら、薬による治療の始まりとなるのだ。
そもそも、コレステロールがどのくらいの数値だと、治療が必要になってくるのだろうか?
コレステロール値に対する治療について、一緒に見ていきたい。
治療が必要と言われるコレステロールの数値は?
一般的に、総コレステロール値が220mg以上/dℓ、または、LDLコレステロール140mg以上/dℓだと治療が必要と言われることが多いようだ。
病名 | 診断基準 |
高コレステロール血症 | 総コレステロール 220mg/dl以上 |
高LDLコレステロール血症 | LDLコレステロール 140mg/dl以上 |
低HDLコレステロール血症 | HDLコレステロール 40mg/dl未満 |
数値が高い場合には、高LDLコレステロール血症などと言われることもある。
コレステロール値が高くなってしまうと、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞、大動脈瘤になる可能性が高くなる。
数値を低くするためには、食事や運動による治療や薬物治療が必要になってくる。
逆に、コレステロール値が低すぎても良くはない。
LDLコレステロールが70mg以下/dℓの数値の時は、別の病気が原因だと言われている。
数値が高い時とは、治療方法は変わるのだ。
コレステロールが低すぎる場合には、その病気を治せば、コレステロール値が正常に戻ることが多い。
コレステロールの数値が高いと、どういう治療をするの?
一般的に、コレステロールの数値が高い場合の治療は食事の改善や運動をすることからスタートする。
最初は、食習慣を変えて約3~6ヵ月の間は様子を見るそうだ。
徐々に、運動することも一緒に行っていく。
食事や禁煙、運動やストレス解消などの生活習慣を変えてもコレステロールの数値が下がらない場合に、薬物治療が始まる。
ただし、遺伝が原因の家族性高コレステロール血症の場合には、最初から薬物治療となる。
家族性高コレステロール血症について詳しく知りたい人は、下記の記事を読んで欲しい。
食生活の改善
DHA・EPAの入った青魚や大豆製品、野菜や海藻などの食物繊維などのコレステロール値を下げるよう促す食品をとると良い。
だからといって、コレステロールを多く含む食品を減らせば良いというものでもないようだ。
何よりもバランスよく食事をとることが重要だ。
食生活でコレステロール値を下げるには、以下のことに気をつけて欲しい。
- カロリーをとりすぎない
- 食べる量は腹八分目まで
- アルコールは少なめに
- 食物繊維や野菜を多くとるように
- 牛乳や乳製品、大豆製品を意識してとる
- 卵のとり過ぎに注意
次の記事では、コレステロールを下げるための食事の摂り方、コレステロールを下げるためのレシピを、管理栄養士さんたちが紹介している。
良かったら参考にして欲しい。
運動をする
食事改善とともに、ウォーキングなどの有酸素運動を始めていくと良いようだ。
激しい運動ではなく、うっすらと汗をかく程度で充分。
1日30~40分くらいを目安に運動すると、かなり期待ができる。
運動ができなくても、階段を使う、家事をするなどの体を動かすことが大事だ。
次の記事では、ピラティスの専門家がコレステロールを下げるための運動を紹介している。
簡単なエクササイズが載っていますので、良かったらこちらも読んでみてほしい。
薬物治療
食事を変えても、運動をしてみても改善しない場合には、薬による治療が始まる。
今までの生活習慣の改善をしつつ、薬も飲む形になる。
薬だけでも治療はできるが、薬だけだと量が多くなるか、強い薬を飲まなくてはいけない。
そうなると、副作用がでてくる場合もある。
コレステロール値が下がってくると、もう薬を飲まなくても良いんじゃないか?と思って、自己判断で飲むのを止めてしまうのだけは絶対にしないで欲しい。
気がつかない間に、元のよくない数値に戻っていたり、悪化したりする可能性がある。
油断せずに、お医者さんのいう通りに服用を続けて欲しい。