中性脂肪やコレステロールはアルコールとも関係していることをご存知でしょうか。
今回は中性脂肪、コレステロールが気になる方のアルコールとの上手な付き合い方について詳しくお伝えしていきます。


スクリーンショット 2016-07-07 21.23.24《著者紹介》
柴内さおり
管理栄養士。社員食堂、栄養相談、商品開発などの仕事を経験する中で、食べたものが自分のからだをつくっているということを再認識。現在はアプリでのダイエットアドバイスやコラム作成を中心に活動、食の大切さを日々発信している。食べることが大好きな一児の母。


アルコールの摂りすぎは脂肪をつきやすくする!?

実はアルコールは少しの量を飲んでいる分には、HDLコレステロール(善玉)を増やす効果があります。

ただし、問題は飲みすぎること。

アルコールは1gあたり7.1kcalあります。
純粋なアルコールのカロリーはタンパク質や脂質、炭水化物のような他のエネルギーよりも先に燃やされ、カラダに蓄えられることがないカロリーなので問題ありません。

しかし、お酒のカロリーはアルコールに由来するものだけではなく、糖質なども含まれています。
アルコールを摂りすぎると同時に糖質も摂りすぎてしまい、結果、摂りすぎた糖質は脂肪となって蓄積されてしまうというわけです。

アルコールを楽しむための3つのポイント

とはいえお酒を楽しみたい!そんな方に守っていただきたいポイントをまとめました。

1. 適量を守ること

まずは適量を守りましょう。
1日当たりビールなら中瓶1本、日本酒なら1合、チューハイ(7%)350mL缶1本、ウィスキーダブル1杯、ワインならグラス2杯程度までになります。

水や炭酸水で割って飲めるものは、割って飲むのも適量を守るのに効果的です。
お湯割りはゆっくり飲めるので満足感を得られやすいのでおすすめです。

2. 糖質の少ない種類を選ぶ

お酒には様々な種類があり、製造方法によって3つに分類されます。
糖質が少ない太りにくいお酒は焼酎・ウイスキー・ブランデー・ジン・ウォッカ・泡盛といった蒸留酒、続いてビール・ワイン・日本酒などの醸造酒になります。

梅酒・花梨酒・果物(カシス・ライチなど)のリキュールなど混成酒といわれるお酒は甘みが強いため糖質も多くなります。
家飲みの場合は糖質ゼロのお酒を選ぶのもおすすめです。
種類が増えてきているので好みのものを見つけてとり入れていくといいですね。

3. おつまみは野菜、たんぱく質を中心に

お酒だけ飲んでいると肝臓に負担がかかります。

かといって脂っこいものや高カロリーなものを摂るのも逆効果。
お酒に合わせるなら脂質の少ないマグロの赤身や大豆製品、肝機能を高めるタウリンを多く含むイカ、タコ、貝類がおすすめです。

肝臓は糖質や脂質、たんぱく質の代謝や有害物質の解毒などたくさんの役割を担っている臓器です。
「沈黙の臓器」ともいわれ自覚症状が現れるころにはかなり病気が進行しているケースが多いので注意が必要です。

休肝日を設けて肝臓をいたわってあげることも大切ですよ。


いかがでしたか?
中性脂肪やコレステロールは気になる、でも楽しいお酒の席には参加したいもの。
お酒に酔うと判断が鈍くなり、どれだけ食べて飲んだかわからなくなることもあるので飲みすぎは禁物です。
後で後悔しないために始めからコントロールする術を身につけましょう。

参考文献:改訂版 栄養の教科書 中嶋洋子監修