体内のコレステロールや中性脂肪の排泄には食物繊維が効果を発揮する事が知られています。
食物繊維には、水溶性と不溶性の二種類があり、その働きや含まれる食材も違います。

ここでは、食物繊維を含む食材の効果的な摂り方やおすすめのレシピをご紹介します。


《著者紹介》
プロフィール2Tsukiko
食品メーカーで食卓分析や広告宣伝などのマーケティングやフードスタイリングの経験を積んだのち、管理栄養士として独立。「食を楽しむ」をキーワードに、栄養指導やダイエットカウンセリングのほか、栄養・健康関連のコラム執筆やレシピ考案・フードスタイリング、フードコンサルティングなどの活動をしている。


水溶性食物繊維を含む食材とはたらき

体内のコレステロールの排泄量を増やすには水溶性の食物繊維が不可欠です。
また、善玉菌のエサになることで、腸内環境をよくして便秘を解消し、中性脂肪を減らすことにつながります。

水溶性食物繊維は、特にモロヘイヤやオクラ、海藻類、きのこ、やまいもといったねばねば系の食材や、果物・じゃがいも・豆類にも含まれています。

不溶性食物繊維を含む食材とはたらき

食物繊維は、胃腸内で体内の余分な脂質や糖質を吸着し、便として排出することで、中性脂肪を減らす効果があります。
不溶性食物繊維は、芋類、根菜類、きのこ類に多く含まれますが、とりすぎはお腹の張りや便秘につながることもありますので、注意が必要です。

同時に乳酸菌を含むヨーグルトや納豆などの発酵食品、オリゴ糖などを積極的に摂ることで、腸内環境が整い、排泄機能も高まります。

食物繊維の上手なとり入れ方

  • 一日一回は和食を取り入れましょう。和惣菜や味噌汁などは、食物繊維を多く含む食材である野菜や海藻類を取り入れやすいメニューです。
  • 自家製の野菜果物ジュースで食物繊維をまるごと摂りましょう。
  • 間食に、食物繊維の多いドライフルーツやナッツ類を取り入れるのもおすすめです。
  • 主食に雑穀米や雑穀パンを活用しましょう。
  • 食物繊維は水分を吸収するため、水分もしっかり摂るようにしましょう。
  • 同じ食材だけでなく、多種多様な食材を組み合せて摂取する事で、食物繊維の種類も多く摂ることができます。

おすすめレシピ:モロヘイヤとバナナのはちみつヨーグルトスムージー

水溶性食物繊維の豊富なモロヘイヤとバナナをベースに、はちみつとヨーグルトをプラスした飲みやすいスムージーです。
腸内環境を整えることで、コレステロールの排泄が期待できます。

作ったジュースは、空気に触れるとどんどん減少してしまう栄養素もあるため、すぐに飲むようにしましょう。
食物繊維を摂るために、ジューサーではなくミキサー(ブレンダー)を使うのがポイントです。

材料 (2人分)

  • モロヘイヤ・・・30g
  • バナナ・・・大1本
  • はちみつ・・・小さじ1
  • ヨーグルト・・・大さじ4
  • 水・・・100cc

手順

  1. モロヘイヤはきれいに洗って軸の固い部分を除き、ざくざくと大きく切っておきます。バナナは皮をむき、一口大に切ります。
  2. 全ての材料をミキサー(ブレンダー)に入れて混ぜ合わせます。
  3. コップに移し替えて、できたてをいただきます。

(参考:厚生労働省「e-ヘルスネット」、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」 報告書、日本動脈硬化学会HP)