特定健康診査(メタボ検診)で一定の基準を満たすことができないと、特定保健指導を受けなければなりません。
特定保健指導は、生活習慣病の予防をするために、生活習慣や食生活の改善を行うものです。

以下、詳しく見ていきましょう。

専門家があなたの為にプログラムを作ります

基本的には、医師を含めた各職種の専門家達(看護師、保健師、管理栄養士、理学療法士)が一体の「チーム」となって生活習慣の改善の為に有効なプログラムを作ることになっています。

専門家達は、具体的な結果を出す為に生活習慣などの改善を指導することになります。

事前のアンケート

まず対象者は、企業や個人の承諾の元、事前に軽いアンケートが送付されます。
生活習慣についてですが、食事を3食規則正しく摂っているか、喫煙や飲酒の有無、運動習慣などを尋ねるものです。

積極的支援または動機づけ支援が行われます

特定保健指導には、積極的支援と動機づけ支援の方法があります。
診断結果によって、積極的支援と動機づけ支援になる人がいるので、以下で詳しく説明をします。

積極的支援の場合はすぐに特定保健指導を受けて下さい

腹囲の数値が男性85cm以上、女性90cm以上、かつ下記のA、B、Cのうちのどれか2つ以上当てはまると積極的支援です。
同じような腹囲でA、B、Cの中が1つの場合でも、喫煙者であれば積極的支援です。

また、腹囲が対象外でBMIが25以上の場合は、A、B、Cが3つ該当すれば積極的支援になります。
BMIが25以上でA、B、C2つで喫煙する場合も、積極的支援です。


A・・空腹時血糖の数値が100mg/dl以上またはHbA1cが5.6%以上(NGSP値)
B・・最高血圧130mmHg以上または最低血圧85mmHg以上
C・・中性脂肪150mg/dl以上またはHDLコレステロール40mg/dl未満


積極的支援の人は、初回で個別面接(30分)かグループ学習(講演方式含む80分)をした後のアフターフォローが電話、メール、FAXなどで半年間定期的に続き、半年後の目標まで共に励まし指導してくれるものです。

積極的支援とは、対象者にすぐにでも指導を受けることを勧め、体調や数値をよくする為の生活習慣の改善が必要な場合です。

積極的支援の指導を勧められている人は、ほおっておくと大事に至る可能性が高い人なので、その意識を持って特定保健指導を受ける方がよいと思います。
積極的支援の方の深刻さは、これでもおわかり頂けると思います。

動機づけ支援だからと安心しないで下さい

動機づけ支援とは、今は日常と変わりない生活で満足されていても、将来健診の数値が良くない状態に変わる可能性はいつでもありますよ、といった積極的支援の予備軍です。

腹囲の数値が男性85cm以上、女性90cm以上、かつ下記のA、B、Cのうちのどれか1つの非喫煙者は動機づけ支援です。

また腹囲が対象外でBMIが25以上の場合は、A、B、C2つで非喫煙者なら動機づけ支援になります。
BMIが25以上のA、B、C1つの場合も動機づけ支援です。


A・・空腹時血糖の数値が100mg/dl以上またはHbA1cが5.6%以上(NGSP値)
B・・最高血圧130mmHg以上または最低血圧85mmHg以上
C・・中性脂肪150mg/dl以上またはHDLコレステロール40mg/dl未満


動機づけ支援は、初回で個別面接(30分)またはグループ学習(講演方式含む80分)をした後は半年後に改善状況などをお尋ねするものです。

積極的支援と動機づけ支援の違いは、多少なりとも改善に猶予があるかないかの違いです。

但し65歳~74歳迄は積極的支援の該当者でも動機づけ支援になります。
また、生活習慣病治療中の人は特定保健指導の対象にはなりません。