特定保険指導は、国が勧めている指導だ。
特定保健指導については、別の記事で紹介している。
特定保健指導について詳しく知りたい人は、こちらの記事を見ると良いだろう。

また、保険指導を受ける対象者がいる企業の中には、本人任せと言いながらも、仕事によって指導を受けれない人たちが大勢いるという話も聞く。

そんな中、今回ニュースでみたFiNCアプリは、今まで仕事で特定保健指導を受けられなかった人の救世主になるようなサービスだ。
(出典元 : FiNC、保険組合向けに「FiNC特定保健指導」サービス–FiNCアプリでメタボ解消へ )

FiNCアプリとは?

FiNCは、FiNCを5年半前に設立した社長が作った言葉で、FIT(フィット) LINK(リンク)を重ねた造語なんだそうだ

平成29年度より厚生労働省から、特定保健指導に対応した新サービスとして、義務付けて提供することになったサービス(アプリ)なんだそうだ。

既に、大手健康保険組合26団体が、FiNCアプリを導入しているようだ。
日本航空健康保険組合、日本旅行健康保険組合、ファイザー健康保険組合など。

FiNCアプリは、AndroidやiOS(iPhone・iPad・iPad Touch)など、どちらでも使うことが出来るそうだ。

今までの特定保健指導だけでは、厳しい

2008年に国が40歳以上74歳未満の男女を対象に義務化した、「特定健診・特定保健指導」。

そこの背景には、

  • 生活習慣病へのリスクを削減する
  • 40兆円を超えている国民の医療費を何とかしなければならない

ということがある。

手遅れにならないうちにと、国が各保険組合や医療機関に委託していたり、管理栄養士や保健師などが企業に出向いていたりする。

しかし、実施し始めてから9年を経過しても、全国平均実施率17.5%以下と低い。
また、特定保健指導の参加者の60%がメタボを解消できていないというのが、現状だ。

FiNC特定保健指導は誰でもどこでも参加できる手厚いサポート

FiNC特定保健指導は遠隔面談。
地方拠点の従業員や被扶養者、そして仕事で指導者との対面の時間の調整が困難な人にとっては嬉しいプログラムになっている。

また、FiNC特定保健指導は従来よりも手厚いサポートが受けられる。
手厚いサポートによって、実施率の増加につながっているそうだ。

FiNC特定保健指導プランは、特定保健指導の積極的支援や動機付け支援のように、「成果報酬型プラン」や「通常プラン」に分けられている。

例えば、成果報酬型プランの場合は、従来の特定保健指導の6ヶ月の積極的支援と異なる。
1年のフォロー体制で加入者に負担をかけないように面倒を見続けてくれるとのこと。

一時の成果ではなく、生活習慣病のために日常生活を改善することで、その後のリバウン防止も考えられたプランのようだ。

FiNC特定保健指導は、企業のコストと労力の削減

健康保険組合は特定保健指導対象者に、今まで何度も保健指導を勧める声かけや資料の配布など、行ってきている。

医療施設で直接行っているところもあるが、そのほとんどは企業単位に保健指導を呼びかけているのが実情らしい。

健康保険組合は、指導日の日程調節のための資料も毎日膨大な量が発生しているそうだ。
企業によっては、日程変更は直前まで何回も行う場合もあるんだとか・・・
日程変更ごとに、企業に資料を送付しているそうだ。

FiNC特定保健指導の導入は、電子化されたフォーマットで申し込み出来るそうなので、事務作業もかなりの削減になる。
健康保険組合としても、労力が削減できるというわけだ。

また、多くの人が使っているAndroidやiOSアプリで、管理ができるようになるのは、保健指導の参加者を増やすことにつながる。
延いては、メタボの人やメタボ予備軍の人を減らすことにもつながる。

FiNCアプリのこれからに、期待したいところだ。